売れない保険屋さん

セールストークのネタになれば。

③~SPIとエロ教師と私~超大手企業に受かる

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「SPI」と聞くだけで結構前向きなこのワタシも( ノД`)シクシク…となる。

本当に苦手だった。しかも超絶「就職氷河期」でした。今から20数年前、バブルが弾け、日本の元気は滝のように右肩下がり。「就職浪人」する学生もすごく多かった時代です。今はインターネットで情報を集め、某ネットサービスではアレコレと面接の内容や会社の状態、はたまた悪口や小さい不祥事まで閲覧できる時代。

私達の時代は、とにかく資料請求のハガキを出した人間が優秀だった。(株)リクルートが作っている「新入社員を募集している企業一覧」そこに掲載されている会社にかたっぱしから「就職用の資料くれっ」とハガキを書いていくのである。 「俺、昨日、20通出した」「あ、俺は50通。」「私は1週間で200通」会社を選ぶのはそのあと。まずは資料を送ってくれるかどうか。リストラだ、人員削減だ、給料カットだ、って言ってる時代に新入社員を雇う余裕なんかどこの企業にもなかった。(と思う)それでも10%くらいは資料を送って来てくれた気がするな。

 そこからピックアップして試験の内容、日時を確認し、行けそうなところはかたっぱしから面接を受けていく。しかし・・・立ちはだかるSPI。(距離と時間がどーたらこーたらとか)私はほとんどコレで全滅するのである泣)とにかく算数が苦手だった上に、大学受験は推薦だった為、ロクに勉強もしていない。大学も経済学部。算数なんて一切しない。かたっぱしから、、落ちていった。

 (これ、マズイ)

しかし、もつべきものは友達です。しかもグラマーでミニスカートが大変よく似合う美人な女の子。その子がなんと私の家庭教師を買って出てくれた。SPIは大学トップレベル。そしてその報酬は・・・

 「あんたの・・・飲ませてくれたらいいよ」

おお・・・・エロい。なんてエロいんだ。エロ教師を想像するもの無理はない。確かにそう言われたからだ。あんな美人でナイスばでーな子が私のアパートで私に付きっきり。きっとミニスカートからスラリと伸びたアンヨもその時間だけは私だけのものとなり、勉強の内容は保健体育でしょうか。私も避妊のスペシャリストを自負しておりますのでご安心ください。えっと、「お酒」です。毎晩ヒマなので勉強教えるから酒に付き合えと。私のせまいアパートは、常に酒を常備していた。カクテル制作にも一時期ハマり、あれこれ作ってはアレコレ友達に飲ませていた。それを飲ませろと。それだけでいいのか。俺のアレもスタンバイしているぞ。と。この際カルアミルクのミルク代わりにいかがですか。という事で日々、SPIのエロ授業が始まった。

とにかくもう、このエロい子を押し倒したい一心で。初日で押し倒して嫌われると次の日がないかも?と頭をよぎり、明日こそ押し倒すぞと飽きっぽい私もエロい餌に釣られて頑張りました。エロいニンジンぶら下げてくれないと走れないんですよ。私はね。

 授業が終われば楽しい飲み会です。しかし、これが盲点だった。強いんです。この子。つぶれない。とにかく飲むし、潰れない・・・。ひたすら「夜通し」朝日が昇るまでしゃべってくる。ずっとしゃべってくる。(あれ、こんなキャラだっけ・・・?)1週間も経過すると、(もういい、エロはいい、頼む、頼むから寝てくれ・・・)に変わっていった。このままではこちらもおかしくなっちゃう。SPIの勉強も3週間目くらいの時、私はついにある行動に出る。

 (一服盛るか)

「睡眠薬」だ。しかし、私は睡眠薬に全く持って無縁なヤツだった。タンスからごそごそ探し当てたのは、頭痛薬(笑)、バファリンとかそんなヤツだったと思う。「飲んだら眠くなります。運転は注意しましょう」的な事が書いてあったヤツ。(こいつに掛けるしかない。さすがにヘロヘロだ)

 いつものように 勉強が終わり、飲みだす。こちらはその子がトイレに立つタイミングをうかがう。トイレに行った隙にライターのカドで錠剤を砕き、お酒に投入する計画だ。そうこうしているうちにビールからカクテルの流れになった。

(マズイ)

ビールならなんか炭酸あるし、溶けそうな気がするんだけど、カクテル。しかもカルアミルクとか飲み始めた。(牛乳で溶けるのか、コレ?)半信半疑のまま、お酒が進む。その時、その子がトイレに向かった。(チャンス・・・・!)ライターでガンガンと叩き割り、砕く。「ガツガツガツガツガツ!」(やべえ、音がでかい!)「なんの音~??」「ああ、ちょっとマグカップの裏に汚れが・・・」全く以てワケのわからない言い訳をしながらガンガン砕いたものの、まずい、まったくツブツブだらけ。(でも、もう入れるしかない!)こうして「カルア頭痛薬ミルク」が完成した。ザラザラ感たっぷり、ゴリゴリと舌に触るツブツブをふんだんに使った特製カクテルである。

 何事もなかったように飲みだす。さすがに彼女も異変に気付く。舌にまとわりつくツブツブを指でつまむ。(やべえ・・)

 「ナニこれ?」「ああ、カルア原液の塊じゃね?」「ふーん」もうつけるだけのウソはついた!あとは祈るだけだ!!!!!!!!!

 今考えると効くワケないし、単純に偶然が重なっただけとも思う。なんと彼女はすぐに寝てしまったのである(笑)きっと彼女も毎晩毎晩、朝までしゃべくり倒して、眠かったのだろう。

 (落ちた・・・!)

私に寄りかかるようにして、寝てしまったのである。さあ、暴君の出番だ。このチャンス、待ちわびたぞ!その瞬間、睡眠欲を遥かに凌駕した性欲が私を支配した。その未知数のナイスばで―を堪能させていただくとするか、おぬしもワルよのう、ひっひっひ。まずは白いブラウスのボタンを外して・・・。

 ・・・久々にゆっくり寝たのを覚えている。もちろん、勉強を教えてくれるその子には最大の敬意を払い、彼女を布団に寝かせ、私は地べたで雑魚寝。朝起きて、いつものように帰って行った彼女。若い男女が一晩、密室にいたのにナニもなかったのである。その日を境にその子は私の家庭教師を辞めた。きっとね、その子も期待してたんだと思います。何週間も一緒にいて、何週間も夜を明かし、一緒に寝たのに手を出されなかった。彼女のプライドもキズ付けたかもしれないなあ。と。私の事が好きだったのだろうか。でもいくら美人でナイスばでーでも毎晩、あれだけしゃべられるなら男女の関係になるワケにはいかない。女性としての興味はなくなったもんで。ただ、おかげさまで私のSPIの点数は飛躍的にアップし、ようやく一般レベルの下位くらいまでにはなったようだ。筆記させなんとかなれば、面接なら自信があった。

そして「700分の1」の奇跡が起きるのである。

 

続く↓↓

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