売れない保険屋さん

セールストークのネタになれば。

④~友人とバッタリ~超大手企業に受かる

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「今からA講堂で筆記(テスト)があるぜ」

 学内で会ったサークルの友人が言った。この大学はマンモス大学の為、たまに企業が講堂を試験会場で使う事もあった。

「ほーん、何の会社?(私)」

「俺、行きたい会社なんよ(友人)」

「それ、俺もとりあえず受ける。連れて行って。(私)」

友人に付いていくと、何やら学生が大勢いる。しこたまいる。大学の中でも屈指の広さを誇るA講堂が満席になるなんて初めて体験した。(後日、企業側から700人超だったと聞いた)

 そんな中、企業説明会が始まった。「うわあ、なんかすげえ会社だなオイ」聞けばその業界で「世界最大」の会社だった。我々の生活の中でその企業が絡んでないものはない。企業説明会のあと、筆記試験が始まった。(受かるワケないわ)

 とりあえずSPIと適正検査を終わらせ、さっさと昼飯を食べに行った。「こんな試験、突破するヤツなんてどんなヤツだろうな」友人いわく、聞けば筆記でこの大学の700人がまずは20人に絞られるらしい。さすが行きたいってだけあってその友人はよく調べている。そして後日、家の電話が鳴る。「次は1次面接があるので会社に来て下さい」なんのことかさっぱり理解できず、事態を飲み込むまでにちょっと時間が掛かった(笑)

 就職活動なんて、筆記さえ突破すればこっちのもの、と思い込んでいた私。しかしとんでもない確率を抜いたのは間違いない。(これは・・・この会社だけは落とせん!!) だって2.8%だよ。一緒に受けた友人はやっぱり落ち、ちょっと気まずい気もしながら・・・面接に向かった。

 最初は集団でのOB面接だった。(こんなデカい会社にうちのOBいるんか!?)そこには年齢が10歳くらい離れたOBが5人ほどいた。(バブル組と言っていた)こちらも5人ずつ。私は一番に部屋に入り、「一番左端」の席に座った。

いちかばちかである。端っこって「最初」に質問されるか「最後」に質問されるか、なのです。緊張する我々。「じゃあ、順番に自己PRを大学生活の思い出を兼ねてお願いします」(キタ!右か、左か?どっちだ!?)「右の方から」(キター!今のうちに考えよう!w) 必死に答える同級生達。しどろもどろで緊張感が伝わってくる。順番が回ってくるまにすっかり冷静なワタシ。いよいよ私の番。余裕の笑顔でゆっくりと話す。

 「勉強はしない、とにかく遊んだ。あんな事やこんな事。酒も飲んだ。」的なPRを余裕たっぷりに話す。サークルで経験した無謀なまでの遊び方がここで役に立つ。

 とにかく強調したのは、「勉強してない」こと。そこで私の書類に面接官が目を落とす。「君さ、勉強してないって割には大学のテストの点数いいね」(キタ・・・!)「ここにいる先輩方のおかげです!先輩方のおかげで過去問題がしこたま回って来ましたので!w」「それに、まあ、遊んでてもちょっとくらいはの勉強はしますよ。とくに試験前くらいは・・・ですね。 」

 そして今度は私から質問。

「頭も悪いワタシがあれだけ人数がいる筆記試験を突破出来た理由がわかりません。私がホントに筆記試験に受かったんでしょうか?w」謙虚さをだしながら、勉強できない子を演じつつ、かつ、ちゃんと質問をする。(カンペキだ・・・!)

「ああ~君ね、適性検査が良かったんだよ。SPIは最悪レベルだったけどいいの。うちは体育会系だし、ノリもいるからねえ」「ああ、それなら勉強苦手だし、私の得意なところですね。安心しました!w」

 「みたいだねw」

(もらった・・・)( ̄ー ̄)ニヤリ

この会社でのやりがいは何だとか今までで嬉しかった事とか聞いてたヤツがいたが、疲れ切ったサラリーマン連中になんてナンセンスすぎる質問だ。

後日、電話がなる。「次は2次面接に来てください」との事だった。

結局、20名で臨んだ1次面接(OB面接)で700人→20名で生き残ったのは「3人」だった。なんと0.42%だ。ここまでで、700人→20人→3人に振るい落とされた事になる・・。

 でも、さらなる試練が待ち受けていた。

っていうか、あの時友人に会わなければどうなってたんだろう(笑)

続く

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