売れない保険屋さん

セールストークのネタになれば。

保険屋さんの話は聞いとけ!

保険屋さんは大変です。

 今もなお、頑張っている同僚・先輩・後輩には尊敬の念しかありません。

私には「無限連鎖」(むげんれんさ)なんて体験できなかった。

保険の見込み客が紹介につぐ紹介で無限に広がっていく・・・例えどんなビジネスでも成功とされるパターンです。

私はそんな経験、出来なかったな^^;

 

プルデンシャル生命に在籍した私の経験です。保険屋さんの大変さを理解してもらいたく書いてみます。

 プルデンシャル生命での経験

プルデンシャル生命に入社しても「はい、ここ行って」的なマーケットは準備されていません。自分で今まで築いてきた人脈からスタートです。

 つまり、友達・家族・前職の会社同僚・学生時代からの友人等から攻めて行きます。

保険は大変必要なものであるにも関わらず、保険の営業はとにかく嫌われます。

飲み会があれば参加し、やれ新年会だとか忘年会だとか異業種会だとかにも参加します。

私も宗教勧誘でもなんでも受けましたね。そこに人がいて、ネットワークがあり、そして広がる可能性があるのなら。

まずは友達。

ほとんど友達を無くして行きました。

もちろん何人かは生き残りますが、ずーっと「保険に入ってもらった」って関係になってしまう事で対等の付き合いではなくなる場合もありました。

 連続挙績(3Wは無くなった)

これが2年間、新人には押しかかってきます。

3W(スリーダブリュー)と言って、「毎週3件取りなさい」って文化。あまりに不正がはびこり、無くなりましたが。

3Wはあまりにもきついノルマでありましたが、これをやらないと「人間扱いされない」支社もありました。

そうなると、不正がはびこり始めます。人間追いつめられるとやってはいけない事をやり始めるのです。

例えば、なりすまし募集。自分で他人のフリして申込書を作っちゃう。とりあえず月曜日の成績発表を超えてしまえばなんとかなる・・・。

クセが付くと止まりません。何度もやってしまいます。代筆行為だってとにかくダメです。筆跡だって鑑定する機械があるんだから。

クーリングオフ前提での契約

私の3W(毎週3件の契約)は6ヶ月くらいで切れました。3Wが切れた時は支社長・所長に囲まれ、朝から晩まで説教を受けました。それこそ心が折れる程の。すでに犯罪者でした。

その後、「連続挙積」だけはやり続けると支社長・マネージャーとコミット(約束)し、それに挑戦する事になります。毎週1件以上、契約を取ってくるって事です。

ただ、不正はしませんでしたが、近い感覚の事はしてしまいましたね。「クーリングオフ」をトークにちらつかせてとにかく契約。クーリングオフは消費者保護の為、違法ではありません。それに、もうあんな思い(まるで朝から晩まで犯罪者扱い)はしたくなかったですから。

契約を渋るお客さんに「少しでも必要と思われるのならサインしませんか。そして1週間くらいゆっくり考えて下さい。ダメならクーリングオフしましょう。ただ、もしその1週間の間にお客様に何かあったらこの保険はアナタをお守りできますから。」そんな話法を使いつつ、結果的にクーリングオフになったりならなかったり・・・が成績に目立ち始めるとそれもまた死のサイン。

私はなんとかそんなごまかしも入れながら毎週1件以上を約3年、150週の連続挙積をやりましたが、本当に死にそうでした。多少の達成感はありましたが、無理やり取ってくる場合もありました。

もちろん、プルデンシャル生命の保険の考え方は素晴らしく、なかには感謝してくれる友人もいましたが基本的に「営業をされるのがイヤ」「無理やり加入させられる」という感情を誰しも持っています。なかなか難しいですよね。

話を聞いてみよう

保険は大切なものです。家族や大事な人を守る為にお金を払い、さらには自分を助けてくれるものでもあります。それにもかかわらず、「見えないものにお金を掛ける」事に抵抗を覚え、「営業をされている」と思う事から、保険の話をまともに聞こうとしないんでしょうね。もちろん営業の腕が悪いって事もありますけどね。

私はそこそこの知識あっても、頭の中を真っ白にして、保険営業マンやセールスレディの話は必ず聞くようにしています。自分の契約内容を見直す機会にもなるしね。ですので絶対に契約はしませんが、新しい商品の情報も欲しいし、乗り換えた方が得策と考えると躊躇なく契約し、変更します。その日のうちに変えた事もあります。そんな事も健康なうちでしか出来ませんからね。

だいたいの方が私の契約内容を見るとすんなり帰って行きますが、いい商品があれば職場の同僚や友人に勧めたりもします。

営業マンはそんな細い糸を辿りながら頑張っているワケです。契約はしなくていいから一度聞いてみたらいかがでしょう?何か発見があるかもしれませんよ。