売れない保険屋さん

セールストークのネタになれば。

③洗脳解体~帰ってきたワタシ~

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【相手の言う事を繰り返し繰り返し、きっちりと完全否定していく】 

これが洗脳を解体するのに有効な手段だ。(と思う)

ググった事ないから知らないけど、きっとそうだ。実体験に勝るものなし。だって私は帰ってきたのだ。

洗脳解体の方法

後半の友人は口調を変えて来た。今までヒートアップしてたから疲れただけなのかもしれないが、実にこれが効果があったように思う。

冷静に、諭すように、そして丁寧に・・・

私の発言ひとつひとつを終始完全否定。後半はしみるようなゆっくりとした口調でじんわりと。

段々と友人が発するその言葉一つ一つが私の胸に突き刺さり始める。

(違う。これは大事な仕事だ。社会的意義がある仕事だ・・・)

 まだ根底ではそう思っているが、反論できなくなるほど完全否定。

「お前は明るいヤツだったろ?それがどうした、急に人間変わりやがって」

「誰もお前に守ってもらおうなんて思ってねーよ。」

「俺たちの友達関係に仕事を持ち込むな。金銭関係を持ち込むな」

すでにある会社の跡取りとして役員となっており、次期社長の彼である。きっと金銭が絡む友人関係はうまく行かない事なんて百も承知だったんだろう。

「いや、俺はメンバーに保険に入ってもらいたいワケじゃなかったんだ。」

「俺がチャレンジした生命保険の仕事を理解してもらいたくて・・・」

おっ!だんだんと発言に変化が出てきたですね。私も少しずつ、本来の自分を取り戻しつつあるようですね。本来の自分=酒・女・パチンコ(笑)

「じゃあお前が持ってきたこの紙はなんだ?申込用紙だろう?」

「あ、それはちがgじぇいごslがあ」・・・もう言葉にならなくなってきた。

 完全に朝まで生否定。

朝方まで、多分7時間くらい。

ファミレスでコーヒーのおかわりもせずに私を完全否定し続けた彼の最後の言葉は今でも覚えている。

「違うんだよ、仕事は頑張っていいんだ。」

「ただ、みんな昔のお前に帰って来て欲しいんだよ」

この瞬間、なんかハッとなったのを覚えている。天啓のひらめき(は経験した事ないけど)のように、すっとカラダから力が抜けるような・・・。

我に返ったワケですね。簡単に言うと。

巧みなワザである。長時間の否定を繰り返しつつ、一瞬の肯定。

仕事は続けていいのか。私もかなりの覚悟で前職の大企業を辞め、飛び込んだ世界だ。あっさりケツは見せたくない。プライドだってあるんだ・・・。あいつはそんな雰囲気を感じ取ったんだろう。私のガチガチの岩のような感情(洗脳)が崩れ出す。

そこで追い打ちを掛けた吉幾三の言葉。友人代表としての言葉。

「帰ってこ~いよ~♬」

これで私は落ちたのである。帰って来たワタシ。

 

なんか私の表情が変わったのを見た友人もホッとした感じだった。

そして二人で大笑いしながらモーニングセットを食べ、からからの喉を潤すようにガブガブとコーヒーを飲み、いつも通りの私達になったのです。

「お前さ、もうこの仕事やめたら?w」

「わかった、さっそく辞めるからサインしてw」

「OK。そうそう、そんな感じがお前らしいぞww」

「このままうちの会社来い。法人契約もしてやるよ」

 

かくして私はデビューの初期からいつも通りの軽いノリの営業マンに戻ってしまった上、いきなり結構な金額の法人契約も取れてしまったのである。

しかしまあ、、もつべきものは契約してくれる友人だな(笑)

しかもお金持ちで、お付き合いで入る保険なんか余裕で契約してくれて、私以上に私を理解してくれて、あっちに行ってた私にとことん付き合ってくれて、必死になってこっちに引き戻してくれた掛け替えのない友人です。

 

 終わり

追記:生命保険が不要だと勘違いしませんように。日本に住んでるならば絶対に必要な制度です。どんなアプローチであれプルデンシャルの教育のおかげで私は今の意識と知識があります。また、数年以上前の自分の経験で書いている手前、今の実情は違うかもしれません。従って鵜呑みもご遠慮いただき、変な集団とは思わないでください。私は未だにプルデンシャル生命は世界最強の営業集団と思っていますから。